のんかう黒茶碗
1599年(慶長4年) – 1656年3月20日(明暦2年2月25日)
楽家三代目道入(のんこう)の作品。この茶碗は天明の大火災(天明8年1月30日)の際、洞院御所にありました、御所の前にある御茶屋の御掃除役の藤原家が、御所消失の際箱は焼失しましたが、茶碗は何とか持ち出すことが出来たようです。その後に、後櫻町院より藤原家が拝領した茶碗のようです。
元箱は無いですが、姿、釉薬、まく釉、高台の作行き、楽の印どれをとってものんこうの上手の作行きに間違いない茶碗と言えます。楽家十三代惺入の極箱があり、根津嘉一郎翁が当時の所有者の田部井氏に譲って頂きたいという旨の手紙が添ってます。その後、五島慶太翁の所持となってました。